一九六九年、北アメリカのカリフォルニア州にある、一千数百年前の地層から烏口骨の一部が発見された。
烏口骨とは胸部の骨と上肢と肩の部分を結ぶ骨で、鳥類の骨格上重要なものである。
これを研究した古生物学者のハワードは、ペンギンのように泳ぐ翼をもった鳥の烏口骨と判定し、プロトプテルムという分類上の新しい科属および種を提唱した。
それから七年後の一九七六年、今度は山口県下関市彦島の海岸に発達する砂岩層から、ペンギンのものによく似た烏口骨が一本発見された。
プロトプテルム類には少なくとも七、八種類が含まれ、現在では、その化石は日本の各地からカリフォルニア州までの環太平洋地域から発見されている。